スプレー缶の穴あけは危険!そもそも必要?正しい処分方法は?

北海道札幌市で起きたガス爆発事故

捜査が進むにつれ、原因はスプレー缶の処理にあったことが明らかになりました。

事故発生現場の不動産屋の店員が、スプレー缶に穴をあけガス抜きをしてた後、湯沸かし器を点火しガスに引火したと言われています。

現場の不動産屋は吹き飛び、周辺の飲食店なども甚大な被害を被ったこの事故。

些細なことから大事故に発展してしまっていますが、正直、個人的にはスプレー缶の処理において「穴あけ」という作業があることを初めて知りました。

そこで今回はスプレー缶の穴あけ作業の危険性や、そもそもの必要性、正しい処分方法などについてご紹介しようと思います。

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スプレー缶の穴あけは危険!

スプレー缶を処理する際に穴をあけるという作業は、実は昔から行われていたようです。(管理人は知りませんでした、、、)

その目的は、ゴミ回収時の火災・爆発等の事故を防止するため。

この方法は2003年ごろまで日本各地で行われていましたが、穴を開ける際にケガや引火などといった事故が頻発したことから危険と判断され、徐々に行われなくなっていました。

実際、穴をあけた際に中身が残っていると内容物が噴き出したり、ガスに引火し爆発する恐れがあるため大変危険です。

そのため近年、環境省は自治体に対し穴開けをしない方向が望ましいとの指導を行っています。(参考資料はこちら⇒スプレー缶製品の事故に注意

ですが現状はスプレー缶処分時の穴開けについては必要とする自治体と、ガスを完全に抜く前提で不要な自治体に二分されています。

ただ、スプレー缶の処分方法については理解していない方も多く、可燃物と一緒にゴミとして出されてしまう例があり、ゴミ収集車内や収容庫内などで爆発するという事故が定期的に起こってしまっているようです。

このようにスプレー缶の処分は非常に危険で、細心の注意が必要なようです。

スプレー缶の穴あけはそもそも必要?

スプレー缶の穴をあけるという作業はそもそも必要なのでしょうか?

穴をあける根本的な目的は、「缶の中からガスを抜くこと」です。

そのためわざわざ穴をあけなくても、中身を完全に使い切ってしまえば穴をあける必要はありません

自治体によって判断が分かれていますが、東京23区はすべて「穴あけ不要」という判断。

今回ガス爆発事故が起こった札幌市でも、2017年7月1日から「不要」に変更されていました。

現在多くの都市部や政令指定都市では「不要」とされていることが多いですが、地方や郊外ではその限りではありません。

ですが今回の札幌市の事故を受け、各自治体の判断も変わってくるかもしれません。

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スプレー缶の正しい処分方法は?

では、スプレー缶の正しい処分方法はどうしたらよいのでしょうか?

まず大前提として「捨てる前は必ず中身を出し切る」という事。

お住まい自治体によっては穴あけが必須という所もありますが、穴をあけるという作業は前述の通り、内容物が噴き出したり引火したりする可能性があるため危険です。

穴をあける場合は必ず中身を出し切ってからにしましょう。中身が残っている段階で穴をあけては絶対にいけません。

スプレー缶の中身を出す際の場所

スプレー缶の中身を出す際は、必ず屋外で作業をしましょう。

室内で行うとガスが充満し、キッチンや風呂場のガスコンロや給湯器などに引火し爆発が起きる可能性があります。

タバコを吸う方などは、ライターの火で引火してしまう事も考えられますね。

また、スプレー缶に含まれるガスは可燃性が強く空気より重いため、下に溜まるという性質があります。

そのため換気扇を回したり窓を開けたりしても、完全に換気できない事の方が多いです。

必ず屋外での作業を心がけましょう。

当然屋外でも、火気のない場所や風通しの良い場所を選ばなければ危険です。

空気が乾燥していても危険ですので、湿度のある日に作業するようにした方が良いですね。

スプレー缶の中身を出す際の服装

スプレー缶の中身を出す際の服装でまず注意しなければいけないのは、静電気です。

服の摩擦によって静電気が発生し、それがスプレー缶のガスに引火する可能性があります。

静電気が起きやすい服装は、毛皮類やセーター、ナイロン・シルクなどです。

またマスクや手袋も必要に応じて身につけましょう。

中身を出す際に内容物を吸ってしまったり、手に付着する危険性があるためです。

処分するスプレー缶の数や残っている内容物の量にもよりますが、吸ってしまったり手に付着してしまって良いことは無いので、なるべく身につけた方が安全です。

スプレー缶の処分手順

実際にスプレー缶を処分する際は、キチンとした手順を踏んでいきましょう。

外だからといって、決してその辺にスプレーを噴射してはいけません。

その手順とは、スプレー缶の中身を布や新聞紙、トイレットペーパーなど吸水性の高いものに染み込ませ処分するというものです。

まずは服装や場所を整えた上で、以下の物を準備します。

  • 大きめのごみ袋
  • 新聞紙、トイレットペーパーな

準備ができたらごみ袋の中に新聞紙やトイレットペーパーを入れガスが出なくなるまでスプレーの中身を吹き付けます

この時、中身が飛散しないように新聞紙やトイレットペーパーにスプレー缶を押し付けるよう様にして噴射していきましょう。

また袋にガスが溜まらないよう、袋の口を広げた状態で行います。

中身を出し切った後は、袋の中に溜まったガスが抜けるまで待ったうえで袋を縛りましょう。

作業日はできるだけゴミ収集日の前日などがおすすめです。

スプレー缶の中身はどうしても多少匂いがしたり、お子さんやペットなどがいるご家庭の場合は、誤って袋を変えてしまうリスクもあります。

扱いに注意が必要なものはなるべく早く処分してしまいたいですよね。

事前にごみ収集日や自治体のルールを確認したうえで、正しい手順で処分していきましょう。

まとめ

以上、スプレー缶の穴あけ作業の危険性や、そもそもの必要性、正しい処分方法などについてご紹介しました。

改めて調べてみると、スプレー缶の処分というのはかなり注意が必要な作業であることが分かりました。

自治体によっては穴をあける必要などがあるようですが、かならず正しい手順で中身を空っぽにしたうえで作業をするよう心がけましょう。

札幌の事故からもわかるように、ガスは非常に危険を伴う物質です。

ほんの少しの手間や心がけで身を守ることができますので、面倒ですが事前準備や手順を怠らないようにしましょう。

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