熊本県が県庁敷地内に人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の主人公「ルフィ」の立像を設置したことを発表しました。
2018年6月に設置計画を発表し、約5か月後の11月に無事設置が完了。
30日に行われた除幕式には熊本県知事である蒲島郁夫氏を始め、大人気ご当地キャラのくまモン、ワンピースを連載する週刊少年ジャンプの中野博之編集長や、作者である尾田栄一郎さんのご両親、多くの市民やワンピースのファンなど約1500人が集結。
また尾田さんの母校である東海大星翔高吹奏楽部がワンピースのアニメ主題歌を演奏して盛り上げ、多くの県民やファンが駆けつけ大盛り上がりとなりました。
そんなルフィ像ですが、設置発表当初から一部では「いらない」「不要」という声も出ており、今なお賛否の声が分かれているようです。
そこで今回は熊本のルフィ像の設置の経緯や目的、いらないと言われる理由などについてご紹介します。
目次
熊本のルフィ像設置の経緯は?
まずは熊本のルフィ像設置の経緯についてご紹介します。
2016年、熊本で震度7を計測する大規模な地震が発生しました。
多くの犠牲者を出し、18万人以上の方々が避難所生活を強いられることとなったこの地震は、芸能界などにも大きな影響をもたらし沢山の芸能人や著名人がボランティアや寄付金といった形で復興支援に参加。
その中でも、熊本県出身で世界的に大人気の漫画「ワンピース」の作者である尾田栄一郎さんが、漫画の主人公「モンキー・D・ルフィ」の名義で、多額の義援金を寄付。
その額はなんと合計8億円!(2016年度で5億円、17年度にふるさと納税という形で3億円)
もちろん額の大小関わらず、寄付金を送るという行為自体が大変素晴らしい事なのですが、この金額は尾田栄一郎さんならではですね。
またそれ以外にも被災した南阿蘇鉄道にイラストを提供するなど、お金以外の精神的な部分でも被災地を支援。
こういった支援活動を評価し熊本県は2018年4月、尾田栄一郎さんに県民栄誉賞を贈与しました。
その後、尾田さんの県民栄誉賞の受賞記念と、熊本地震からの復興を応援する目的で「ONE PIECE熊本復興プロジェクト」が始動。
そのプロジェクトの第一歩として2018年11月、ルフィ像が設置されることとなりました。
さらに今後はルフィ像だけでなく「麦わらの一味」の他の8人の像も県内に建てられる計画が進んでいるそうです。
熊本のルフィ像設置の目的は?
ルフィ像設置の一番の目的は「復興のため」です。
ワンピースは国内はもちろん世界中で大人気の漫画ですよね。
これまでの単行本の累計発行部数は国内で3億6000万部、海外では7000万部を突破。(2017年10月時点)
は2018年7月の時点での全世界累計発行部数は4億4000万部にも上り、「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されるほど。
こういった全世界で多大な影響力を誇る漫画のキャラクター像を建てることで、国内外の観光客を呼ぶとともに、熊本地震からの復興の象徴という意味も込められています。
確かに今後東京オリンピックなどに伴い、外国人の観光客や移住者はどんどん増えていきますし、熊本に旅行に来た際は一目見ようと人が集まってくる可能性も高いですね。
熊本のルフィ像はいらない?
そんなルフィ像ですが、設置が発表された6月当初から一部では「いらない」という声も。
批判の対象となっているのは主に以下の2点。
銅像設置のための費用
今回のルフィ像設置の費用は1,300万円。
費用はすべて尾田栄一郎さんの寄付金の中から捻出されるそうですが、金額としては決して安いものではありません。
寄付金の額が8億ということで若干感覚おかしくなってしまいますが、普通にかなりの高額ですよね。
前述した通り熊本は大規模な地震被害に遭っており、今なお避難所生活を送っている方もたくさんいます。
地震からの生活再建はまだ到底十分とは言えません。
そんな状態で1300万円もの金額をルフィ像設置に充てるというのは、「予算の「優先順位が違うのでは」という声が多数出ています。
設置場所についての疑問
またルフィ像の設置場所についても異論が。
前述の通りルフィ像の設置は観光客が訪れる事を期待しての計画ですが、設置されたのは熊本県庁の敷地内。
正直、県庁って観光で行くような場所ではないですよね。
住民が年に数回、何かの手筒機で行く程度ではないでしょうか。
また週末は駐車場も閉鎖されていますし、発表後は
- 気軽に観光客が訪れる場所ではない
- 熊本城などもっとふさわしい場所があるのでは
という疑問と批判の声が集まりました。
確かに熊本で観光地といえば熊本城や黒川温泉などが真っ先に思い浮かびます。
県庁というのはあまり観光客向けの場所ではない気がしますね。
熊本のルフィ像はどこで見れる?
最後にルフィ像がどこで見れるのか?についてご紹介します。
前述の通り設置場所は熊本県庁の敷地内。
そして熊本県庁の住所はこちらです。
- 〒862-0950 熊本県熊本市中央区水前寺6丁目18-1
アクセスの詳細は以下の通り。
- JR熊本駅から
JR豊肥本線乗り換え(約16分)
JR新水前寺駅下車→徒歩(約2分)→水前寺駅通りバス停から県庁方面行きバス乗車→→県庁前下車→徒歩
路面電車(約45分)
健軍町行きに乗車し、市立体育館前停留所下車→徒歩(約10分)
バス(約35分)
交通センター行き乗車→交通センター19番のりばから乗車→県庁前下車→徒歩
- 交通センターから(約21分)
19番のりばから乗車→県庁前下車→徒歩
- 阿蘇くまもと空港から(約24分)
空港リムジンバス交通センター行き乗車→県庁前下車→徒歩
やはり地方ですので特別アクセスが良いわけではありませんが、熊本に旅行の際は一度行ってみては如何でしょうか。
まとめ
今回は熊本のルフィ像の設置の経緯や目的、いらないと言われる理由などについてご紹介しました。
費用や設置場所については賛否が分かれていますが、熊本と尾田栄一郎さんの繋がりが感じられる良いプロジェクトではないでしょうか。
正直アクセスがしづらい部分もありますが、熊本に旅行の際は一度足を運んで見ても良いかもしれません。
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