「パスタ」と「スパゲッティ」の違いは何?歴史や定義とその他パスタの種類を紹介!

パスタとスパゲッティ

日本でも親しまれているイタリア料理、パスタ

専門的なイタリアンから大衆的なファミリーレストランまで幅広く楽しまれていますが、「パスタ」と「スパゲッティ」の違いをご存知ですか?

この2つの違いは簡単なようで意外と知られていません。むしろ呼び方が違うだけで同じ物、と思っている人もいるのではないでしょうか。

また「スパゲッティ」というと何となく、昔ながらのミートソースやナポリタンを思い浮かべる人も多いと思います。

一方「パスタ」の方がオシャレな感じがして、本場っぽい雰囲気が出ているような気もしますよね。

調べてみると「パスタ」と「スパゲッティ」には明確な違いがあり、しっかり定義がありました。

そこで今回は「パスタ」と「スパゲッティ」の違いと、それぞれの定義についてご紹介しようと思います。

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「パスタ」と「スパゲッティ」の違いは?

早速ですが「パスタ」は小麦粉や穀類の粉を練って作るイタリア発祥の麺や生地の総称です。

そして「スパゲッティ」は「パスタ」の中の一種で、紐のように細長く中が空洞のものを指します。

パスタは総称ですので、マカロニやニョッキ、ペンネ、ラザニアなどといったものもすべてパスタに含まれます

なので「パスタ」という大きなくくりががあり、その中にスパゲッティなどが属しているということになります。

ちなみに本場イタリアでは地方独特のものも含め650種類以上ものパスタがあると言われています。

これは2018年現在の数値ですが、ほぼ毎年新しい種類が発表されているそうなので、これからもどんどん増えていくと思われます。

スゴイ数ですね。。イタリア人でも絶対把握できてないでしょうね(笑)

スパゲッティがパスタの一種というのは分かりましたが、一口に「スパゲッティ」といっても実は様々な種類があり、その太さや長さ、形状によって呼び方も異なるようです。

「スパゲッティ」の定義とは?

スパゲッティはもちろんイタリアでも日常的に食べられていて、650種類以上あるパスタの中でも特に代表的なものとして広く普及しています。

「ひも」を意味するイタリア語「spago」が由来となっており、その定義はイタリアでは「直径2mm前後のもの」と定められています。

スパゲッティはいわゆる「ロングパスタ」分類されますが、太さによってさらに下記のように細分化されています。

  • 2mm以上・・・スパゲットーニまたはヴェルミチェッリ
  • 2mm前後・・・スパゲッティ
  • 1.6mm前後・・・スパゲッティーニ
  • 1.3mm~1.5mm程度・・・フェデリーニ
  • 1.2mm未満・・・カペッリーニ

かなり細かく区別されているようですね。

見た目じゃあまりわからない気もしますが、食感やソースとの絡み具合などに違いが出ますし、それによって調理や茹で時間なども変わってくるようです。

とはいえこれは本場イタリアでの区別で、日本のJIS規格では1.2mm以上~2.5mm未満の太さのものはすべてスパゲッティと定義されています。

本場と比べるとかなりおおざっぱですね(笑)

なので日本のスーパーなどで市販されているものや普通のお店で出てくるものやすべて「スパゲッティ」で統一されていますね。

ただ、イタリアンの専門店や輸入雑貨店などでは細かく区分けして販売されていますので、食べ比べてみると面白いかもしれません。

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その他のパスタ

本場イタリアには当然スパゲッティ以外にも様々な種類のパスタがあります。

650種類以上ですのですべてはご紹介できませんが、代表的なものを下記にご紹介します。

専門的なイタリアンレストランに行くときなどは、知識として多少覚えておいて損はないかと思います。

ロングパスタ

上で紹介したスパゲッティ以外のロングパスタです。その名の通り長い形状ですが、太さや形に若干違いがあります。

リングイネ:直径1.9mm位のもので、断面が楕円形をしているものを指します。モチモチとした弾力のある歯ごたえが特徴的なパスタです。魚介類のソースとよく合います。

フェットチーネ:麺の幅が 5~8mm前後のもので、平らで幅広いパスタです。クリーム系のソースを使っていることが多いです。

ブカティーニ:直径5~6mm位のものを指し、ローマでは古くから食べられている伝統的なパスタです。小さな穴のあいた形状が特徴です。ブカティーニを使った料理だと、アマトリチャーナが代表的です。

ショートパスタ

その名の通り短いパスタです。日本でなじみがあるのはペンネやマカロニですが、用途によってさまざまな形状がありロングパスタよりも種類が豊富です。

マカロニ:直径3~5mm前後の太さで、円筒状の穴が空いているショートパスタです。マカロニグラタンなどが有名ですね。ほかにもらせん状の形にネジってあるカールマカロニや貝殻状のシェルマカロニなどがあります。

ペンネ:ペン先状、筒状の見た目をしたパスタの総称です。筒の両端を並行に斜めに切り落とした形をしており、トマトソースやクリームソースと合わせることが多いです。表面に細かい溝が入ったペンネ・リガーテやより小型のペンネッテなどがあります。

ファルファッレ:イタリア語の蝶を意味する「farfalla」が由来となった、蝶のような形をしたショートパスタです。クリームソースによく合わせられています。

タリアテッレイタリアの北部で古くから食されている、伝統的な名物パスタです。細長いリボン状で厚さ1ミリメートル、幅は8ミリメートルほど。ボロネーゼが代表的です。フェットチーネとよく似ており、一応こちらはショートパスタに分類されますが、見た目の違いはほぼありません。タリアテッレの方がフェットチーネよりも若干薄く、幅もわずかに狭いとされています。

その他

少し変わり種のパスタです。

一応ショートパスタに区分されるものもありますが、形状がさらに独特だったり、詰め物をしたりして食べることが多いため、分けてご紹介します。

ラザーニェ:平たい板状のパスタで、日本では「ラザニア」の呼び名が一般的です。現在ではイギリスやアメリカなどでも広く食べられており、数種類のチーズを使うレシピが一般的です。

リゾーニ:お米似た形をしたパスタ。その特徴的な形状から、サラダの具材やスープ、リゾットに米の代わりに入れるなど多様な使い方をされています。

ニョッキ:ジャガイモと小麦粉を合わせて作る団子状のパスタです。トマトソースやホワイトソースなど幅広く使われます。

ラヴィオリ:小麦粉を練って作った生地の間に、肉や野菜、チーズなどの食材を挟んだパスタです。トマトソースやクリームソースを絡めたり、スープにして食べることもあります。

パスタの歴史

現在のイタリアにおいてパスタは主要な食材ですが、その起源は非常に古いものです。

諸説ありますが、古代ローマで主食にされた「プルス」という食べ物が元祖と言われています。

「プルス」は小麦などの穀物を粥状に煮込んだ料理ですが、当然現在の私たちが知る「パスタ」とは程遠いものですが、最初のパスタ料理とも言われています。

現代のような形で食べられ始めたのは、16世紀半ば頃と言われています。

この頃「トマト」がイタリアに初めて持ち込まれ、徐々にパスタとトマトを合わせて食べる文化ができ始めました。

17世紀半ばを過ぎる頃にはトマトの栽培が本格化していき、専用の圧力機が開発されるなど、イタリアを中心に周辺地域を巻き込んでパスタ文化が浸透してきます。

日本では幕末頃より外国人居留地で食べられ始め、1955年から日本での本格生産が始まりました。

第二次世界大戦後、横浜山下町のホテルニューグランドで生まれた「スパゲッティ・ナポリタン」が流行り、日本中でパスタ文化が広がっていきました。

今でも「スパゲッティ」と聞くと「ナポリタン」を思い浮かべる人が多いのは、この当時の影響が大きいようですね。

ちなみにナポリタンは日本独自の食文化で、本場イタリアには存在しないようです。

その後1980年代になると、イタリア人やイタリアで修業をしてきた日本人による本格的なイタリアンレストランが日本で続々誕生し、1990年代には「イタめし」ブームが起き、老若男女問わず、今や外食の定番メニューとなりました。

まとめ

以上、「パスタ」と「スパゲッティ」の違いやそれぞれの定義、歴史について調べてみました。

「パスタ」は小麦粉などでつくる料理全般、スパゲッティはその1種類という事でした。

またパスタの種類は奥が深く、色々な形や太さがあることもわかりましたね。

本格的なイタリアンレストランでは細かく分かれていますので、食べ比べてみるとより違いが分かり美味しさが増すと思います!

是非いろいろ種類を覚えて、パスタ料理を楽しみましょう!

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